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被災地周辺から北海道に避難

 福島第一原発の放射能漏れ問題は、報道面からは一段落してきたようにもみえるが、事故から5カ月が経過しても福島市では毎時1マイクロシーベルト以上が計測されている。「相馬野馬追い」で有名な福島県相馬市周辺もその影響は大きく、同地で飼育されている軽種馬の避難が徐々に進められている。

 9日には日高町の牧場に、南相馬市から9頭の馬が避難してきた。これは日高町が補正予算を組み、町内の牧場の協力も得て行っている被災馬受け入れ事業の一環。差し当たって来年5月まで日高町でのけい養を行っていく。この中にはきさらぎ賞などを勝ったメジロマイヤー(牡12歳)、ダービー卿CTなどを勝ったグラスワールド(牡15歳)のJRA重賞勝ち馬も含まれている。

 メジロマイヤー、グラスワールドはBTC(軽種馬育成調教センター)が行っている引退名馬助成対象となっており、震災後も無事であることはホームページ上でも報告されていた。だが牧草、寝ワラなどに高濃度放射能が検出されるなど依然として収まらない放射能禍で、相馬にとどまっていては健全な生活ができないと判断されての疎開となった。

 助成を受けていたこの2頭が相馬野馬追いに出場していたかどうかは定かでないが、一緒に避難してきたジャパンダートダービー2着馬メイショウアーム、京成盃グランドマイラーズなどを勝ったトミケンマイルズらは甲冑競馬など祭りに参加していたものと思われる。特にトミケンマイルズはホッカイドウ競馬でデビューし、現役最終年の08年シーズンもホッカイドウ競馬で走っていた北海道のファンにとってなじみの深い馬だけに、引退後に新たな生活の場を見つけていたこと、震災を逃れて無事に日高町に戻ってきたことには感慨深いものがあった。

 被災地周辺にはまだ多くの乗用馬などがけい養されている。馬産地の協力をより拡大し、これらの馬が安住できる方法を探る必要がありそうだ。

2011年08月19日