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内国産に光を当てたサッカーボーイが逝く

 シンボリルドルフに続いて、昭和晩年の名馬がまた1頭、逝ってしまった。7日に蹄葉炎のためサッカーボーイ(26歳)がこの世を去った。

 シンボリルドルフが生まれながらの天才だったのに対し、サッカーボーイは社台グループの中でも最下層の馬だった。当歳時は同期の中で最も馬体が小さく、気性はとにかく激しくて扱いにくい。牧柵を飛び越えて牧場外に逃げ出す騒動も巻き起こした問題児。血統面も父は地味なディクタス、母ダイナサッシュが9戦未勝利だったこともあり、社台レースホースでの募集価格は牡馬最低の1口65万円(総額1300万円)だった。

 デビューが近づくにつれて馬体は徐々に大きくなり、デビュー戦では438キロ。気性の激しさがレースでの闘争心に結びつき、阪神3歳SでG?制覇。クラシックでは活躍できなかったものの、「史上最強のG?」と呼ばれた3歳夏の函館記念ではメリーナイス、シリウスシンボリ、マックスビューティといった年上のクラシックホースに5馬身差をつけ、1分57秒8という驚異のレコードをマーク。続くマイルCSも圧勝して「中距離の名馬」の名を欲しいままにしたが、種牡馬入りに際しても決してエリートではなかった。

 社台スタリオンSでの供用に、当時オーナーだった吉田善哉氏が「内国産馬では能力不足」と反対を唱えたのだ。それまで社台SSで供用された内国産種牡馬はミスターシービー1頭だけ。吉田勝己氏の粘り強い説得で供用が決まったものの、交配牝馬には決して恵まれていなかった。だがその中からナリタトップロード、ヒシミラクル、ティコティコタックなど活躍馬を送り出し名種牡馬の地位を築いた。

2011年10月14日