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新たなスター候補、白毛馬マシュマロ

 スノーフェアリーの連覇に沸いたエリザベス女王杯だったが、それに負けない歓声を浴びたのが新馬勝ちしたマシュマロ(牝2歳、父クロフネ、母シラユキヒメ)。白い輝きを放つ馬体が4角先頭からゴール板を疾走した姿は、見とれてしまう美しさだった。

 日本では登録が認められてから21頭の白毛サラブレッドが誕生しており、マシュマロは19頭目。JRA勝ち馬はユキチャン、ホワイトベッセルに続いて3頭目で、新馬勝ちは初めて。その内容からも、交流重賞を3勝した全姉ユキチャン以上の活躍も期待される。

 毛色が変わっているというだけで注目されるのは競馬の本質からは外れているように思われるかもしれないが、かつて欧米では「放射能の影響では」などとキワモノ扱いされていた白毛馬が、全く違和感なく受け入れられるようになったのは、日本の生産界の努力と馬学の発展と無縁ではない。79年に日本第1号のハクタイユー(牡)、83年に第2号カミノホワイト(牝)が相次いで誕生したが、両馬の引退後にそろって繁殖入りさせたのが平取・北島牧場だった。場主が平取・義経神社の神主だったこともあり“神馬”として白毛にこだわり、世界初の白毛サラブレッド同士の交配も実現。白毛馬ミサワボタンが誕生した。

 突然変異で誕生した白毛馬の産駒からは高確率で白毛馬が誕生していること、白毛遺伝子をホモで持つミサワボタンに致死発現が起こらなかったことなどから、日本で多くのデータが得られた。競走馬理化学研究所を中心にして、白毛遺伝子とその発現機構の研究が世界に先んじて進められ、白毛遺伝子の特定などに至っている。これらの研究は直接的にはサラブレッドの能力向上には関係がなくても、馬学の発展はいずれ日本馬のレベルアップにつながっていくはずだ。

 白毛馬はちょっとした汚れでも目立つため、牧場でも入厩後も担当厩務員の苦労は絶えない。だがそれだけ手入れに時間をかけられることは、馬にとってプラス面も大きい。マシュマロに続いて白毛で生まれた全妹(1歳)、半妹(当歳、父キングカメハメハ)らが、白毛人気をさらに高めていく気がする。

2011年11月18日