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昔とはタイプが違う新型の凱旋門賞馬
凱旋門賞で圧勝劇を演じたデインドリームの参戦で華やかさを増した今年のジャパンC。その実力が日本の高速馬場でも通用するかが、大きな焦点となっている。
これまで凱旋門賞馬がジャパンCに出走したことは6回あるが、1頭も連対していない。エリシオが3着になったのが最高で、無敵の強さを誇っていたモンジューですらスペシャルウィークの切れ味に屈して4着に敗退している。凱旋門賞馬は1年間のリースだったパントレセレブルを含めて14頭が種牡馬として輸入されているが、ダンシングブレーヴ、トニービン以外は期待に応える成績を残していない。タフさが要求されるロンシャンの2400mと日本の高速馬場との相違が原因だと考えられている。
だが時代は徐々に変化してきている。欧州競馬はタフなサドラーズウェルズ系全盛の時代が終わり、高速化が進みつつある。ヘイルトゥリーズン系のスノーフェアリーが日本の馬場にも適応してエリザベス女王杯を連覇したのがその象徴。凱旋門賞でスノーフェアリーに5馬身差を付けレコード勝ちしたデインドリームは、父がニジンスキー系、母の父がデインヒルで、やはりサドラーズウェルズの血は入っていない。
牡馬に比べて牝馬は環境の変化や馬場の違いに高い対応能力があることも強調材料。スノーフェアリーやサプレザも異国の環境、馬場にもすぐに適応した。ジャパンCでは決してスピードタイプではなかったホーリックスが、南半球のオフシーズンだったにもかかわらず当時の世界レコード2分22秒2をマークしたことが典型例と言える。
「牝馬の時代はまだまだ続きます。飼養管理が発展して牝馬でも牡馬と変わらない体力を有するようになったのに、重量ハンデは以前のままなので、いまの牝馬の活躍は必然なのです」とデインドリームの共同オーナー・吉田照哉氏が語っている。ジャパンCの主役は間違いなくこの凱旋門賞牝馬だ。
2011年11月25日
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