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昨年から相次ぐ名門牧場の閉鎖

 出産・種付けで馬産地が活気付くシーズンを迎える中、生産者にとってショッキングなニュースが相次いだ。日高の名門であるカントリー牧場、オンワード牧場の閉鎖が報じられたことだ。

 新ひだか町静内の二十間道路沿い「サラブレッド銀座」に位置するカントリー牧場は1963年に創業。その2年目世代からマーチス(皐月賞)、タニノハローモア(ダービー)を輩出して一躍注目を集めた。タニノハローモアはデビュー17戦目の68年ダービーでマーチス、アサカオー、タケシバオーの3強を退けての逃げ切り、カントリー牧場の育成力を証明。70年には2冠馬タニノムーティエが登場し、アローエクスプレスとのAT対決が競馬ブームを引き起こした。

 年間生産頭数は最も多い時期でも20頭程度、近年は10頭前後と中規模でありながら、その後もタニノチカラ、タニノギムレット、ウオッカ、ビッグウィークと名馬を続出させ、オーナーブリーダーにとって憧れの存在だった。だが谷水雄三オーナーが72歳となり、健康上の理由で牧場閉鎖が決まった。

 浦河町上野深のオンワード牧場は1960年創業。紳士服メーカー・オンワード樫山の高級ブランドイメージを大切にした美しい牧場を作り上げ、ミスオンワード(桜花賞、オークス)、オンワードゼア(天皇賞、有馬記念)、オンワードガイ(朝日杯3歳S)などを輩出。またフランスで現役馬ハードツービートをトレードし、仏ダービー制覇も果たした。近年は目立った活躍馬がいなかったが、母体であるオンワード樫山は堅調でアパレル業界2位の業績。財政面には全く問題がなかったが、後継者難を理由に撤退となった。

 昨年はメジロ牧場が閉鎖。1月25日に開催されたジェイエス繁殖牝馬セールではエクセルマネジメント(旧えりも農場)が17頭もの繁殖牝馬を売却して生産業務縮小にかじを切った。小規模牧場の経営状況はさらに厳しいだけに、整理縮小の流れは今年さらに加速していきそうだ。

2012年02月10日