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馬産地を意識した札幌競馬場へ

 JRAから札幌競馬場スタンドを改修することが発表された。今のスタンドは1971年に完成したもので、約40年ぶりの大規模改修となる。

 老朽化も目立ってはいたが、このスタンドの最大の欠点は、夏場の開催時期は午後になるとスタンドがすべて屋根の影に入ってしまうこと。本州の競馬場なら暑さしのぎになり好条件だが、夏場でも涼しい札幌では日陰では寒さを感じることがほとんどだった。土地の問題がありスタンドの向きを変更することはできないが、日向の芝生スペースの拡大や屋上テラス席の設置で、北海道の短い夏を満喫できるスタンドに生まれ変わる。

 馬産地・北海道を意識した工夫もなされる。スタンド外に放牧用パドックが設置され、功労名馬の展示が計画されている。日高には数多くの功労名馬がけい養されているが、見学には事前の問い合わせが必要な牧場がほとんどで、競馬ファンが日高を訪ねるのは簡単ではない。競馬場で思い出の名馬と気軽に会うことができれば、競馬文化や生産への興味にもつながる。

 パークウインズ棟には屋内セリ会場が新設される。札幌競馬場では06年から日高軽種馬農協が2歳トレーニングセールを開催しているが、これまでは屋外の簡易な特設会場での実施だった。本格的な室内セリ会場が設置されればトレーニングセールもさらに盛り上がりを見せるし、アジアなど海外からのバイヤーも誘致しやすくなる。またこれまで新ひだか町・北海道市場で行われていた1歳セールや、レベルが高く海外バイヤーが食指を動かすセレクションセールは札幌競馬場で開催する案が出てくるかもしれない。

 米国のキーンランド、チャーチルダウンズや英国のニューマーケットでは、馬産地と競馬場が一体となることで相互を盛り上げている。馬産地色がほとんどなかった札幌競馬場が“馬産地の顔”となって、競馬と生産を結びつける役割を果たすことが期待される。

2012年03月09日