ふるさと定期便

今年の２歳はネオユニヴァース黄金世代

　日本ダービーの興奮も覚めやらぬうちに、今週から２歳新馬戦が開始される。例年より２週間の前倒しで、東京、阪神でのスタート。早くもクラシックを意識する大物がスタンバイしている。

　土曜・阪神５Ｒでデビューするのがダービー馬ロジユニヴァースの全弟トーセンパワフル（角居、父ネオユニヴァース、母アコースティクス）。ロジユニヴァースは左前脚の湾曲で遅い時期まで買い手がつかなかったが、弟は生まれながらのエリート。10年セレクトセール当歳では１億１２００万円の高値で落札された。トモの力強さ、体の柔軟性は兄によく似ており、兄弟ダービー制覇へ夢が広がる。

　すっかりディープインパクト旋風の陰に隠れてしまったが、現２歳世代はネオユニヴァース産駒が大ブレークする予感がある。228頭と交配した初年度産駒からロジユニヴァース、アンライバルド、247頭の２年目産駒からヴィクトワールピサを輩出したが、169頭に激減した現３歳世代からはまだ重賞勝ち馬が出ていない。だが、現２歳世代が誕生した09年シーズンは初年度産駒が大ブレーク中だったことで、全種牡馬の中で断トツの251頭と交配。前年比82頭の増加で、産駒数は85頭も多い191頭となっている。

　供用３?４年目の種牡馬は新鮮味が薄れてくるし、産駒もデビュー前のため良質の交配牝馬集めに苦労するもの。ディープインパクトですら３年目の09年シーズンは前年から61頭も減少する171頭。この世代ではネオユニヴァースとディープインパクトの立場が逆転するかもしれない。

　産駒には良血馬がそろっている。ディープインパクトの異父妹ウインドインハーヘア10（池江）、トーセンジョーダンの半妹シナジーウィスパー（友道）、ジェンティルドンナの異父弟ドナブリーニ10（堀）、ヴィクトワールピサの全妹アスタラビクトリア（角居）など豪華メンバーだ。トーセンパワフルがその先陣を切る。

2012年06月01日