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父フジキセキの新種牡馬2頭は個性で勝負するタイプ
皐月賞はフジキセキの最後の世代の産駒イスラボニータが、16世代目で父に初のクラシック制覇をもたらした。22歳になったフジキセキは社台スタリオンステーションでけい養されているが、体調不良のため、3年前から種付けは行っておらず、種牡馬生活は既に引退している。
フジキセキはサンデーサイレンスの初年度産駒で、しかも最初に種牡馬入りした。3歳春からの突然の種牡馬入りで準備期間が全くなく、体力的にも厳しかった。期待が大きいなか、父が最も元気な時期だっただけに良質な繁殖牝馬も父に奪われていた。また、日本からの初のシャトル種牡馬としてオーストラリアに渡るなど、父の太刀持ち的な役割も担っていた。このような要因がクラシック制覇を遅らせたが、通算勝利数、通算重賞勝利数は内国産種牡馬の歴代トップを記録しており、紛れもなく大種牡馬と言える。
その代表産駒2頭が今年から産駒をデビューさせる。カネヒキリとキンシャサノキセキだ。初年度の血統登録頭数はそれぞれ99、91頭と多く、馬産地の期待の高さが感じられる。カネヒキリはダート、キンシャサノキセキは短距離と、サンデーサイレンス系の王道を進むディープインパクト、ステイゴールドが芝のクラシックディスタンスに特化しているのとは対照的。偉大過ぎる父の存在のもとで、個性を発揮してきたフジキセキ系らしさがうかがえる。
カネヒキリ産駒の注目は母ウィキウィキ(牡)。異父姉ウリウリは京都牝馬Sで重賞V。姉3頭の父はディープで種牡馬としての質の違いをアピールするには絶好でもある。キンシャサノキセキ産駒では母ネヴァーピリオド(牡)が究極のスプリント配合。異父姉ストレイトガールは高松宮記念で1番人気に推された。母の父がタイキシャトルという点も魅力。父との違いを見せるチャンスだ。
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